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老いる喜び

通勤中、なにかに滑ってすってんころりん

隣を歩いていた小学生の男の子を

びっくりさせてしまいました。


恥ずかしさよりも足腰の心配が頭の中を占めていて、

目をまんまるにした学生に対し

感情がほとんど揺らいでいない自分に気づくと

老いたな、と思いました。


友人が「芸能人見とくか」という激軽なノリで

とある学園祭のトークショーのチケットを取り

1枚私にくれたので行ってきました。


人気者のイケメンが登場するというのに

「コーヒーでも飲みながら見たいね〜」なんて

映画鑑賞をするかのような会話をし、

申し訳ないくらいの神席にもかかわらず

テンションが跳ね上がるといった瞬間はなく

老いたね、と話しました。


お爺さんやお婆さんが

自分のペースで道路を堂々と横切っている姿を見ると

世界はあのお爺さんお婆さんのものだなと感じます。

何も怖くなさそうでかっこいい。

危険だけどね。


できることと引き出しが増えて

案外何とかなることを知って

怖さに鈍感になって

若者の成長に微笑みを送ることができて

ドスンと構えていられるようになるから

歳を取るって魅力的。


はしゃぐ元気がなくなる

というのも正しいのでしょうけどね(笑)


千景




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